旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~

「ただし条件があります。夜遅くならないで下さい。迎えに行きますから連絡をお願いします」

 そう言うと、彼女は笑顔で「はい」と頷いた。

「あと何かあったらすぐ連絡して下さい。それと、出掛けるときは露出のあまりない服で。あー、あと村田君とは出来るだけ二人にならないように」

 俺が次々と言う条件を彼女は苦笑いしながら頷いた。

 馬鹿みたいに嫉妬してこんな事を言っている自分を滑稽に思える。

 だが、不安で仕方ない――。

 もし相手がちょっかいを出して来たらと思うと、考えただけで腹が立つ。

 2年間、ずっと彼女を想っていたんだ。やっと出逢えて再び彼女を手にすることが出来たんだ。

 誰にも触らせたくない――。

 俺の大事な大事な人。彼女に触れていいのは俺だけだ――。