旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~

「いつここを出るんですか?」

「……明日の朝には出ていこうと思ってます」

 それを聞いた彼が驚いた顔をした。

「ずいぶん急ですね」

「長くここに居ると離れがたくなっちゃいますから」

 笑いながら言うと、彼は寂しそうに「……そうですか」と呟くように言った。

 彼と最後の夜は二人で出会ってから今までの色んな話をした。

 思い出がたくさん詰まったこの家で過ごす最後の夜は、今までにないほど彼といっぱい笑い合った。

 その全てを覚えておきたくて、一つ一つ胸にしまっていく……。

 また次の日も変わらぬ彼との日常が続くような、そんなゆったりとして穏やかな夜だった……。

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