旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~

 それは私のサインが入った離婚届けだった。

「なんですか?これ」

 彼が鋭い視線で私を見つめる。

 その視線から逃げる事もせず真っ直ぐ彼を見据える。

「私と離婚してください」

 凛とした私の言葉に彼は動揺する様子もなく、ただじっと私を見つめた。

「少し形は違うけど、雅也さんの願いは叶ったと思います。その為に私と結婚したと最初に言われましたよね。なら、もう私は必要ないかと。叶えられなかった場合3年後に離婚とおっしゃってましたが、思った以上に早く叶えられて良かったです」

 そう言って微笑むと、彼は伏し目がちでテーブルに置かれた離婚届けを見つめる。

「……野田家は三田井との繋がりを求めてましたが、それはどうなったんですか?」

「制圧統合解除後に多くのバッシングを受けた三田井は、野田グループと提携を組みたいと志願してきたそうです。三田井もまた難しい問題を抱えてた様で……」

 離婚届けを置いた紙の前に座ると向かいに立ったままの彼に、左手で紙を滑らし差し出す。