人々が、どんどんと決断をし終えていく中で、私は迷っていた。これほどにないくらいに悩んでいた。すると、私の隣りに座っていたオジサンが、「10年前まで行ける、過去行きのチケットを下さい。」と手をあげた。私は背中を押された気がした。それと同時に立上がり、「7年前の4月11日までのチケットを下さい。」と立ち上がったのだ。私は行く。今日から7年間の未来の日々を捨てて、正反対の過去へ。もう不安はなかった。彼に再び出会うこと以外。隣りのオジサンは私に言う。「若いのに過去に行きたいなんて、もったいないね。何があるんだい?君の過去に。」オジサンは興味深げに尋ねた。「後悔です。」オジサンは、おかしなことを言う子だなといった感じで、私のほうを見つめた。乗客全員が決断をし終えた時に、漆黒の闇と、不思議な時空トラベルの乗組員と名乗る男達は消えて、美しい青空の中に戻った。本当に行けるのだろうか…?過去に。その時、突然の睡魔が襲い、私は目を閉じた。
携帯のアラーム音…?カーテンから差し込む日の光。私はゆっくりと目を覚ました。
携帯のアラーム音…?カーテンから差し込む日の光。私はゆっくりと目を覚ました。


