【短編】そんな、ある冬の帰り道。






池田の気持ちが、もうあたしにはないとしても。



あたしには、伝えなきゃいけないことがある。



真っ直ぐに、池田の目を見て。




「池田が、好き」



「…え?」



「今まで素直になれなくて言えなかったけど、ずっと好きだった」



「…素直になるの、遅くないすか?」




そうだよね、今更だよね。



池田には、もう彼女が…




「待ちくたびれたんすけど」