「マジで和樹!?」
玲二が感動したように和樹を見ている。
「しかも、俺たちと同じ制服着てるし!!
ってことは、さっき言ってたこと、全部本当?
和樹、この高校なの!?」
と俺を見てくる。
「俺に聞くなよ。」
俺は、今和樹がどこの高校か、なんて考えてる余裕ないんだよ。
玲二は「そうだよな。」と言って和樹の周りにたかっている女子の中に入っていった。
「市谷・・・。」
首をかしげて、俺を見る。
そんなしぐさ、あいつの前でもやってるんだよな。
いや、もっときっと可愛いしぐさいっぱいあって。
俺は知らないけど、あいつは知ってる、いや、あいつの前だけでするしぐさとかもあって。
「昨日の、奴だよな?」
即効でうなずく。
気まずさもなにもなく。
まあ、それもそのはずだろう。
市谷は俺のことを"ただの友達"と思っていて
市谷に彼氏がいようがいまいが、俺には関係ないと思っているんだから。


