人気のない1年の棟の一番端の廊下。
引き換えそうとしたとき。
「おまえ、マジムカつく!」
理奈の声・・・・。
「章吾はね、みんなのものなの!
だいたい、おまえみたいな奴が話していい相手じゃないの!」
・・・・!!
予感が、当たった・・・・。
どこだ?
どの部屋だ?
「わかってる?章吾は完璧なの。
かっこいいし、人気者だし、運動神経はいいし。
彼氏にしたい子いっぱいいるの!」
・・・・・。
かっこいい、人気者、運動神経がいい、ねえ・・・・。
・・・俺の価値はそれだけなのか?
「章吾を彼氏にしたらどれだけうらやましがられると思う?
章吾と仲いいってだけで、優位にたてるわけ!!」
はあ?なんだよ、それ・・・・。
俺は、装飾品かよ。
優位にたてるって、なんだよ、それ・・・・。
おまえら、そんな理由で俺に近づいてたのかよ。
女子の本音をはじめて聞いて、絶望に近い感覚を覚える。
わかってたけど、やっぱりそうなのかよ・・・・。
教室を特定し、扉の前で
聞こえてきた言葉に脱力した。


