ぼっちな彼女に溺愛中

次の日。

俺はいつもより少し早く学校に来ていた。

理由は、ぼちたにはいつも早めに来て勉強している、ということを昨日知ったから。

教室でしゃべろうとすると、相変わらずあからさまに避けられる。

周りの目を気にしているんだから、その目がなければいいんだ。

そう思って早く来た。


でも・・・・

「あれ?いない?」

鞄はあるのに、いない。

トイレか?

でも、なんでこの教室、みんないないんだ?

鞄はあるのに、誰一人いない。

それにこの席、理奈の席だよな。

理奈っていつも早かったっけ?

俺と同じくらいじゃなかったか?

よく見ると、他の鞄も理奈の友達数人のものだった。

・・・・なんか嫌な予感がする。


俺は、ひどい胸騒ぎから鞄をおいて教室をとびだした。

・・・俺の思いすぎだよな?

でも、今までの経験が俺の思考回路を悪いほうへと誘導する。

俺が女と付き合うのを嫌った一番の理由。

ぼちたにが、もし巻き込まれたりしたら・・・・。