ぼっちな彼女に溺愛中

視線を感じて、ぼちたにを見下ろすとやっぱり俺を見上げていた。

「なに?」

「・・・・!」

「え?」

あからさまにびっくりして、ぷるぷると首を横に振る。

「なんなの?」

「いきなりしゃべらなくなったから。

ちょっと、きつかったかなって思って。」

そんなことをぶつぶつ言いながら茶色の大きな瞳で俺を覗き込む。

しまった、とでも思ってるのか?

きつかったって、さっきの『してる!』っていう言葉だよな。

あんなのを気にしてたのか。

そりゃ、俺はあの言葉を聞いてから話さなくなってたんだけどさ。

俺だっていろいろ考え事あるんだよ。

それとも俺のこと、ぼちたにはずっとしゃべってるうるさい奴とでも思ってるのか?


ちらっとぼちたにを見てみると

まだ、俺を覗き込んだ体勢のままだ。

その目、その茶色の目、俺何気にだめみたいだ。

なんか、逸らしたいような逸らしたくないような

とにかく変な気分になるから。