「俺ら、抜けるわ~!」
近くにあったマイクを持ってみんなに告げる。
「ええ~~~!!!」
「帰っちゃうの~?」
そんな惜しんでくれる声に『ごめんな』と手をあげる。
「章吾、用事?」
理奈が聞いてくる。
「いや、なんかそろそろ帰ろっかな~って。
ぼちたにも帰るらしいし。」
「一緒に、帰るの?」
「うん。」
肯定した瞬間の、理奈の鋭い視線に俺は気づかなかった。
「・・・へえ。」
「じゃあな。
おい、行くぞ!」
ぼちたにを呼ぶと、ちょこちょことよってくる。
なんか犬みてえ。
とちょっと笑ってしまう。
「あ、うん!ばいばい!!」
理奈はにこっと笑って手をふった。
俺もみんなに手をふり、部屋をでた。


