「玲二~。おっはよ~!」
そう言って、後ろから抱き着いてくるのはたぶん彼女の一人である美奈子。
たぶんってつけたのは、俺にもよくわかんないから。
俺的には、エッチまでしちゃったらもう彼女なんじゃん?って思うし、好きだからそういうことするんだし。
でも、友達の中にはそれをセフレっていう奴もいて。
実際、美奈子とも別に「付き合おう」とか、具体的な言葉は交わされていない。
俺が個人的にセフレって言葉があんまり好きじゃないのもあるかも。
それなら彼女がいい。
「みなちゃん、おはよう!」
振り返っておはようのキスをする。
だって普通に好きだし。可愛いし。
美奈子は上機嫌で俺の腕に絡みついて、えへっと笑う。
女の子の体以上にやわらかいものってないんじゃない?
俺は、女の子大好き。可愛いし、やわらかいし、一緒にいると幸せだもん。
・・・でも、唯一
この世で出会った女の子の中で、幸せにはなれそうにないなって思ってた。