ぼっちな彼女に溺愛中

愛樹は、菜月の言葉を聞き逃さなかった。

「なぐさめって、なんですか?」

俺にではなく、菜月に問う。

「いや、だから昔のセフレって奴だよ~。」

なんの悪びれもなく、いつものようにへらっと笑う。

でも、それを聞いた愛樹の顔ががらりと変わった。主に目が。

「菜月!!!」

思わず声を荒げる。

「・・・え?あ・・・ごめん、言っちゃだめだった?」

謝ってるけど、菜月の表情からはまるで謝罪の意が伝わってこなかった。

なんでだよ・・・。

俺の気持ち知ってて、なんで愛樹にそんなこと言うんだ。

菜月の考えがわからない。

でも、今は菜月なんてどうでもいい。

愛樹を見ると、唇を震わせながら視線をさまよわせていた。

震えているのは、唇だけじゃない。

袋をもった手も、なにもないもう片方の手も。

小刻みに震わせて、愛樹は何も言えず立っていた。