ぼっちな彼女に溺愛中

俺はあわてて右腕をひっこめた。

今度は本気で菜月の手を振り払った。

「わ!いきなりなによ~。」

菜月だけが、この状況を理解できておらず笑いながら、また腕に絡みついてこようとする。

「やめろ、菜月。」

でも、俺の本気の声に一瞬びっくりしてから、それをやめた。

「愛樹、ちがうから。」

「え、愛樹?」

さっきの俺のつぶやきは聞こえていなかったのか、菜月が愛樹を認識した瞬間だった。

愛樹はなにも言わず、スーパーの袋のようなものを握り締めたまま下を向いたままだ。

買い物でもしてたんだろうか?こんな時間に。

「愛樹?聞こえてる?」