ぼっちな彼女に溺愛中

菜月は、ぶーっと頬を膨らましながら、俺の腕に絡んできた。

「おいバカ!くっつくなよ。」

ここまだ、高校の最寄駅だぞ!

誰かに見られて誤解されて・・・それが愛樹に伝わったら、ややこしいことになる。

「なによ?中学の時はこんなもんじゃなかったじゃん?」

中学のときのことを蒸し返されて、少し言葉につまる。

「もう、終わっただろ。」

「まあね。たいして始まってもなかったしね。」

・・・確かに。別に付き合ってたわけじゃないしな。

菜月は拒否っても俺の腕から離れようとしない。

あきらめた・・・

こいつは、やめろ、と言ってやめるような奴じゃないの知ってるし。

はあ、とため息をつきながらそのまま一緒に改札を抜ける。

「今の、恋ワズライの溜息ですか?」

「そんなんじゃねーよ。」

ペシッと菜月のおでこをこつくと、「いったー。」と大袈裟に声をあげる。

これも中学の時と同じ光景だ。

なんか懐かしいな。