はじめてそんなこと言われた。

今まで、存在を認められるどころか忘れられないだけでうれしかったけど

こうして、友達に自分を認めてもらえることって、こんなに幸せなんだ・・・。

「まあ、直接章吾に言われたわけでもないし、

絶対とは言えないけど、私は、章吾が愛樹に惚れてるようにしか見えないよ。

そして、愛樹にはそれだけの魅力があると思う。」

全然信じられない。

自分に魅力があるなんて・・・。

それ以上に、藍田くんが私を好きなんてあるはずない。

あのたくさんの女の子たちから好意を寄せられているであろう藍田くんが、どうして私？

見た目も中身もさえない、こんな私を好きなんて、やっぱり信じられない。

理奈ちゃんを否定するわけじゃないけど、どう考えてもないと思う。

「ありがとう、理奈ちゃん。

でもやっぱり、私はそうは思えない。

藍田くんが私なんかを好きなんて・・・。

理奈ちゃんが言うように、私にも魅力があるとしても、私以上に魅力的な女の子なんていっぱいいるし、その中で私を藍田くんが選ぶとは思えない。」