理奈ちゃん、今なんて言った・・・？

目が点とはこのことだ。

全く予想していなかったことを言われて鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしていたと思う。

「なんて顔してんのよ。ブス。」

ふふっと笑う理奈ちゃん。

「だ、だって！え？藍田くんが私を好き？って今、言った？」

「言った。」

平然とまたパスタを食べる。

「めちゃくちゃ悔しいけど、ね。」

ムッと唇を突き出して私をにらんでくる。

「あの章吾をゲットできるなんて、ぼちたにさんが大出世ね。」

ゲットって・・・理奈ちゃんてば、またそんな言い方。

ってそうじゃなくて。

「まってよ、理奈ちゃん。そんなわけないでしょ？」

藍田くんが私を好きなんて、そんなことあるわけがない。

「だって私だよ？この私のことを誰かが好きになるはずないよ。」

ましてや、あの人気者の藍田くんが、どうして私なんかを・・・。

絶対ない。

それこそ。天地がひっくり返ってもありえないよ。