ぼっちな彼女に溺愛中

例えば・・・って言われると難しいな。

「うーん、

『可愛い』とか『デートしよう?』とか

あと、『愛樹って呼びたい』とか。」

ドキドキした言葉を思い出して並べてみる。

またあの時の状況を思い出して、顔が熱くなってきた。

言葉だけじゃなくて、藍田くんとの距離とか表情とかも一緒に思い出される。

「・・・・は!?」

理奈ちゃんはびっくりしたようにフォークを握っている手をとめた。

「本当にそれ章吾が言ったの?」

本当なので、こくりと頷くと「うそ・・・。」と信じられないとでもいうように漏らした。

「あの章吾が・・・ねえ。」

「か、からかって、私の反応を見て楽しんでるんだと思う。」

私の言葉にはなにも返さず「あとは?」と聞いてくる。

「あとは・・・言葉じゃないけど、手、握られたり、

あ、あと・・・だ、だきしめ・・・」

「え?なに、聞こえない。」

「・・・だ、抱きしめられたり。」