「つか、ぼちたにと理奈、いつのまに仲良くなったん?」

その場にいた一人が、俺以外の奴ら全員が持っているであろう疑問に切り込んだ。

「いや、俺も思ってた。」

「俺も。」

玲二は、俺がなにか知っていそうと、俺を見てるけど
あえて何も言わない。

「まあ、いいんじゃね?ほっとけよ。」

俺がそういうと、他の奴らも「まあな。」とさほど気にする様子もない。

「飯食いにいくかー。」

玲二の一声にぞろぞろと教室を去っていく。

俺は、最後に教室を出ようとして少しだけ振り返った。

もうあんなことはしない。

卑怯な俺は、卒業する。