「章吾、大丈夫か？」

ちょっと笑いながら俺を見る玲二。

「大丈夫じゃねえよ。」

俺もちょっと笑いつつ返事をする。

「いったそう・・・。」

「俺じゃなくてよかった。」

その場にいた奴らが張れた俺の頬を見ながら口々にそんなことを言いやがる。

めっちゃ痛いわ・・・。

愛樹にぶたれた時は、実はそこまで身体的なダメージはなくて、どっちかというと心の傷が深かったけど

今回は、マジで頬が痛い。

理奈の奴、本気で思いっきり叩きやがった。

いって・・・。

けど、感謝している。

俺の罪は消えないし、今だってあんなことをこの教室で理奈にしてしまったことに後悔してる。

最低だったと思う。

けど、こうやって打ってくれて、少し救われた気がする。

理奈はやっぱり悪い奴じゃない。