ぼっちな彼女に溺愛中

図書館内では、声を潜める必要もあって

俺たちは教材を席に置いたまま

図書館からは出て、同じ建物内のカフェに入った。

愛樹はオレンジジュース、俺はアイスコーヒーを頼んで向かいに座る。

やっぱり愛樹の今日の格好は慣れない。

愛樹は自分が可愛いこと、本当に気づいていないのか?

少なくとも、今日コンタクトしてるし自分の素顔を知っただろ?

「ねえ、愛樹。」

俺の呼びかけに目だけで反応する。

「コンタクトして、自分の顔見て、どう思った?」

まえに俺が「眼鏡とるな。」って言って、「だめ。」って言ったのが嘘だってわかったかな?

嘘つきって思われてるかな。

「どう、とは?」

本気で意味がわからないみたい。

「いやー、やっぱり和樹の妹だけはあるっつーか。な?わかるだろ?」

「・・・・・。」

目をぱちぱちさせながら俺を見ている。

本気でわからないのか?