ぼっちな彼女に溺愛中

パッとスマホで時計を見ると、もうでないとヤバい時間だ。

もう、いいか・・・。

どうせいろいろ考えたって、俺の脳みそで考えることなんてしれてるし。

それより初デートで遅刻する方がだめだろ。

俺は待つの嫌いだし、自分の嫌なこと愛樹にさせらんねえ。

でも愛樹なら『全然待ってないよ。』とか『なにもなくて安心した。』とか言って、また笑うんだろうな。

ってきもちわりぃな、俺。なに、一人で妄想してんだよ。

確かに、玲二に言われた通りかな。

玲二を思い出し、他に言われたことも思い出す。

頑張らねえとな。

愛樹に対しての俺は、玲二の言う通りかなりのへたれだ。

一歩踏み出して、名前で呼べるようになった。

もう一歩踏み出して、"友達"を抜け出したい。

せめて、ちょっと気になる人くらいにはなっていたい。

愛樹に一番近い異性でいたい。俺のことを意識してほしい。

今日が最初の大勝負。きめなきゃな・・・。