「はあ!?

・・・んなの、無理だって。」

向こうは確実に俺のことなんとも思ってない。

電車で、初めて和樹と遭遇したときにはっきり言われたしな。"友達"って。

あーーーーー。

自分で言って落ちこむとか、バカじゃん。

なんかむしゃくしゃして、顔を両手で覆う。

「なに、自信ないわけ!?」

玲二はやたらと驚いている。

「ない。」

「なんで?

おまえ、間違えなくイケメンじゃん。」

そういうことじゃない。

市谷は、そういう外見で判断する奴じゃない。

そこがいい。

でも、そうか・・・外見で判断する奴だったら、確かに脈あったのかもな。

「それじゃだめなんだって。」

「なにが?

世間一般的な意見を言うと、おまえとぼちたにじゃ、あっちのがおまえに釣り合わない感じだぞ?」

「・・・わかってねえんだよ、玲二は。」

玲二だけじゃない。

世間一般がそうなら、世間の奴らみんなだ。