ぼっちな彼女に溺愛中

すると、和樹が市谷に手をあげた。

・・・別れるのか?

「和樹どっか行くのかなー?」

女子たちも和樹の動向を気にする。

市谷も和樹に手を振り、お互いに背を向けた。

あんなとこに市谷を置き去りかよ。今から暗くなるのに。送れよな。

俺なら絶対送るね。

市谷は、当たり前だけど特に気にする様子もなく一人駅へ向かう。

大丈夫か?危なくないかな?

市谷を心配しながら、一方では和樹に敵意むき出しで和樹の行く先を見る。


そしたら・・・・

「は?」

和樹は、次に他の女と合流するのが見えた。

すぐ見えなくなってしまったけど、あれなんだ?

俺はいても立ってもいられなくなり、バッと立ち上がった。

「え?章吾?」

とっくに、和樹から興味が他へ移っていたのかその場の奴らは俺の行動に驚いている。

「わりぃ、俺帰る。」

1000円札を置いて、カバンを持ってファミレスを飛び出した。

俺を呼ぶ玲二の声が聞こえたけど、無視だ。


和樹の奴・・・あいつ何考えてんだよ。