「千夏ちゃん、ほんとに足速いね!
私も足には自信あったのにぃ…」


「詩織ちゃんも速かったよ!
でも、私は一応、陸上部だから…
意地でも勝ちたくてさ」


賞賛の言葉に照れつつ、千夏ちゃんはぽりぽりと頬をかいた


「へー!陸上部か
そりゃあ速い訳だね!」



お互いを賞賛し合いながら公民館の、人が集まっているところに向かう


「なんか…様子おかしくない?」


笑いながら話してた千夏ちゃんが、ふと怪訝な顔をした


確かに……

なんか、大人たちがみんな険しい顔をして、子供たちも不安げな顔で、何かボソボソと話している