そう思ったけど、気づいてはいけない。


総長である俺に女ができれば必ず被害を受ける。


そして、少なからずもこちら側の弱点となってしまうのだ。


俺は心の中に浮かぶこの気持ちを見ないふりして閉じ込めた。


そうじゃなきゃいけない気がしたから。


仲間のためにもこれはいけないこと。


姫なんて立場を使えばなんて考えたけど、それだけは俺が嫌だったんだ。