「ありがとう。」


それだけを言ってあたしは光の方へ歩き出した。


「お前のことは2人で見守っててやる。俺らはいつでもお前の見方だからな。」


そう言ってくれる知雅兄


そんな優しいとこ大好きだったよ。


あたしは2人の優しさをもらってみんなの元に帰るね。


振り返っちゃいけない。


それは昔を見てしまうから。


前に進む妨げになるから。


知雅兄と紗耶加さんは知ってたんだね。


あたしがずっと後ろを見てきたことを。


だから、言ってくれたんだよね。


振り向かずに行けって