そう考えただけであたしの体は震え上がってくる。


そのせいで誰も動けない。


パァン


どこかで銃が発砲された。


音の方を見れば真琴が肩を抑えている。


「真琴!」


あたしは咄嗟に叫んでいた。


発砲したのは紛れもなくそいつだった。


「杏、あたしは大丈夫だから。」


痛そうな顔でそういう真琴。


それを見てあたしは我に戻った。