殴り合う音がだんだんと減ってきていた。


それと同時に無数の気配がこちらへやってくる。


そして扉が開けられた。


そこに居たのは、煌龍、華蝶のメンバーと見慣れない黒服の連中だった。


その姿を見ればそいつが大声で叫んだ。


「行け!」


あたしはその合図と共に縛られていた紐を引きちぎった。


でも、まだ動くことは許されない。


あたしが動けばきっと巻き添えにしてしまうから。


そして、人はだんだん倒れていく。


気づけば神鬼の方はそいつしか立っていなかった。