「何が目的なの?」


そう聞くあたしにそいつは表情を変えることなく言い放つ。


「鴻坂 憐。」


憐!?


「な、なんで憐なのよ!!憐は何も関係がないじゃない。」


「お前に復讐するためだよ。俺らを豚箱に放り込んだお前にな!!」


そして近寄ってきて、あたしの目の前にしゃがみこんでからそいつは言い切った。


「お前の大事なもん、また奪ってやるよ。」


その言葉にあたしは凍りついた。


またあの時のことが起こる。


繰り返されてしまう。