「へ?」 そう尋ねる真琴に対してあたしは群衆に軽く目を向けた。 「あー、そういうことね。」 真琴はあたしの言いたいことを察して席をのいた。 「真琴ー、杏ー。」 その瞬間に玲那が取り巻きから戻ってきた。 「はいはい、おかえり。」 「その分だと満足みたいね。」 玲那は、終始笑顔のままだった。 「それよりも、チャイム鳴るよ。座りな。」 あたしがそう2人に伝えると席へと戻っていった。