でも、あたしが怖いのはそこじゃなかった。 「失いたくない…。」 涙を零しながらだったけどはっきり言った。 これがあたしの本音だから。 大好きだった知雅兄と紗耶加さん。 ふたりと居たあの空間が一瞬で壊されたあの日。 そして震えているあたしの体をいつの間にか後ろにいた憐がゆっくり抱きしめてくれた。 「なぁ、何を背負ってるんだ?俺じゃダメなのか?」 そう言ってくれる憐の声は震えていた。 あたしに対する怒りともどかしさなのだろう。 あたしは憐に支えられてベッドへ向かった。