俺が突然言い出した一言が奴らを困難へと導いている。
そんなことは分かっていた。
でも俺はそれ以上に傘下の存在を必要と感じていたんだ。
「俺の我が儘発言だとは分かってる。だが、傘下を必要とすることは総長として気づいたんだ。」
俺はこの時ふと、罵られる。そう感じたんだ。
だが、結果は違った。
ここで見たのは、すかさずフォローに入った昂輝だった。
「お前らにとってトップである憐の発言が変わることは腑に落ちないだろう。でも気づいてやってくれ。こいつはこいつなりに総長としてお前らのために考えた結果なんだよ。この先にもしかしたらこれ以上の戦争があるかもしれない。そんな時、少しでも俺らの負担を減らすためにって憐が出した答えなんだよ。そうだろ?」
長い台詞で俺の言いたいことをまとめて代弁してくれる昂輝。

