「知ってる奴も居るだろうが、戮は俺の弟だ!」 そう言えば周りがざわめき出した。 「もしかして…」 そう呟くのは、先程まで拒否していた香弥だった。 だが、不審に思うのは香弥だけではない。 朱羽も俺を睨んでいたことを知ってる。 「憐、お前は相手が兄弟だから傘下を取るのか?」 不意に朱羽から発せられた一言。 それはまるで周りの奴らの疑問を朱羽が代弁したかのようにも感じられた。