「だ…誰!?」

突然どこからか声が聞こえてきた。とても凛として心地いい声。だけどどこから聞こえてきているのかわからない。

「だっ…だーれですか!!!」

「じゃから静かにせんか、やかましい小娘じゃの。」

「うっひゃあぁぁぁああああい!!!」

後ろからヌッとでてきた人に驚いて、悲鳴をあげた。

「なーんじゃ、お前さんは。せっかく流れ星がみれたんに。騒ぐから星の声がきこえんじゃろが!!」

「星の声…ってか!!ごめんなさい!!!!」

綺麗な黒髪、少し目にかかってて、吸い込まれそうな夜空みたいな瞳、私と同い年ぐらいの男の子だ。

「お前さん、ここのもんじゃないようじゃのう。」

「う、うん。まぁ、おばあちゃん家に泊まりにきてて…その。」

「…あー、栗町のばーちゃんの孫か。そーじゃったか。」

栗町とは、私の苗字。つまりおばあちゃんの苗字でもある。

「おばあちゃんのこと、知ってるの?」

「そりゃ、近所じゃからの。最近孫が遊びにくるって祭り騒ぎじゃった。」

「…そ、」

「栗町のばーちゃんの孫じゃったら。大丈夫じゃな。俺は坂野流星じゃ。」

「あ、わ、私は栗町唯。」

「唯、か。よし。」

流星くんはうつむき、そして顔をぱっとあげると、

「お前さんに、星の声をきかせちゃる!!」

いつもばーちゃんに世話になっちょるしな、はっはっは。

そういって、笑顔で

「よろしくな、唯!!」

それが君との出会いでした。