クソガキ









たあいない話をしている間に、‥‥気付いたら右側の窓からは、もう海が見えていた‥‥‥





待ちわびていた瞬間こそ見逃したけど‥‥

海って気付けば隣にあるから不思議。






堤防の向こうに広がる、真っ平らな青色



波は穏やかで‥‥


痛いくらいのキラキラした光の反射に、息がとまりそうになった。







懐かしいーー!!



近くにいつもある時は気付かなかったけど、こうして県外にでて離れてみると‥‥


海っていいもんだなぁ





私は運転をしながらも、ついつい横目で海をチラチラ見てしまっていた。








「すげぇ、海ーーー!!」



「ちょ‥ちょっと!;危ない!!」



興奮したように、運転中の私の真ん前に身を乗り出した洵‥‥



前が見えないってばー!!

このクソガキっ!!




私はなんとかして洵の頭を座席の方へ押し戻す‥‥






ブーン!!




「うおぉっ!!!」




しかしその瞬間‥‥車は車道から大きくそれ、




‥‥‥危うく対向車線に乗り上げそうになった;


(ってか、実際乗り上げたんだけど;笑)







‥幸いなことに周りには車がなく‥‥


事故にはならなかったけど‥‥。











「‥‥あんた、次暴れたら‥捨ててくからね。」