まぶたの裏が赤い‥‥。
波の音が気持ちいい。
一定のリズムで、‥‥たまにリズムが崩れてもやはり気持ちいい‥。
砂は熱かったけど‥‥
こうやって寝てると、水蒸気ができたのか、湿ってきて‥‥
気持ちいい。
まだ目は開けたくないなー‥
もう少し‥‥
もう少し‥‥‥
もう少しこのままで‥‥。
‥ン
ワン!‥ワンワン!!
‥‥あれ?
犬の鳴き声‥‥‥?
『死んでるのー?』
‥‥遠くで犬の鳴き声がきこえて、すぐに続けて、女の子の声がした。
子供‥?
『アホー!生きてるに決まってるやん』
‥続けてこんどは男の子の声が聞こえてくる
こっちも、子供の声。
さっきの子のお兄ちゃんかな‥‥?
『えー!でも動いてないやん!』
『だから、寝てるんやって!』
なにやら、言い争いをしているみたい‥‥
『ママー、あの人たち死んでるんー?』
女の子がそう言った。
『どこよー?』
それに、母親らしき声が答える。
‥‥死んでる?
なんのことだろ‥‥‥?

