しばらく歩いて、周りに人が見当たらなくなると‥‥
わりと綺麗な砂場を見つけたので、私はそこに腰をおろした。
「どっここしょー♪」
すると洵も、私の隣にぴったりくっついて座る。
「もーう! 近いからー!」
私は洵を睨みながらも、笑った。
‥‥なんか、潮の匂いがいいかんじ。風邪も吹いてるし、良い気持ち。
柔らかく吹いてくる風で、洵の猫っ毛はふわふわとなびいている。
「ねぇ、1番カラフルな色って、何だと思う?」
足を伸ばし、手で砂をいじりながら、なんとなくそう言った。
「んー‥‥オレンジ。」
洵は適当に答えて、あぐらをかく

