え??
あっちゃんが重体……??


ママが言っている言葉の意味がわからなくて、思考は完全にフリーズ状態。

頭の中は真っ白で
目の前が一気に色失せてモノクロの視界に変わる。



そんな私を抱きしめて、ママが耳元で叫んでる。


海の帰り道に居眠りしてるトラックがどうの、とか


頭を強く打ってて、とか


今、ミナトは病院に行ってる、とか


何で篤弘君がこんな目に、とか


酷い話だ、とか


かわいそうだ、とか



ママは半狂乱になりながら、涙ながらに訴えてる。




私はその話を意識の奥の奥で聞きながら、心の中では彼のあの言葉を思い出していた。




『俺、長く生きられない気がする。』