澪ちゃんのホッとした表情を見て俺も少し安心した。

そう言えば前に田端に『…アイツらのこと…よく見てやってくれ』って言われたことがあった。

あぁ、それは澪ちゃんと仁菜のことだったのか。

でも今さら気づいても、もう遅い。

俺はここ2日間考えて出した答えを澪ちゃんに話した。



「ねぇ、澪ちゃん」



澪ちゃんを呼ぶとこっちを向いた。



「ホントに俺のこと…好き?」



そう聞くと澪ちゃんはなんでいきなりそんなことを聞くのかという顔をしたけど頷いてくれた。



「じゃあ須藤のことは?」



俺がそう聞くと澪ちゃんは少し目を見開いた。

そして少し考えて言った。



「玲次は…ただの幼なじみです」



少し小さな声でそう言った。

俺はその返事に対してもう一度聞いた。



「ホントに?特別な気持ちはないの?」



「そ、それは…」



澪ちゃんが困ったように眉を歪めた。

俺は澪ちゃんの目を見て言った。



「きっと澪ちゃんは須藤が近くにいすぎて気づいてないだけだよ。」



そして俺は決定的一言を言った。



「ホントは須藤が好きなんじゃないの?」