たまたま近くを通った人が、澪の悲鳴を聞きつけて来てくれた。

そして警察も俺の親も来て事情聴取をされた。

幸い俺は腕に破片が刺さったもの、5針縫う怪我で済んだ。

しかし、あれから3日経っても澪は目覚めなかった。



そして4日目、俺は母さんと一緒に澪の様子を見にに来た。

先生の話だと、そろそろ目が覚めるんじゃないかということだった。



「母さん、澪ちゃんの容態を先生に聞いてくるから、玲次は先に病室に行ってて」



そう言って母さんは先生のところへ向かった。

そして俺は澪の好きな折り紙を持って病室に向かった。

『佐伯澪』と書いてある病室のドアを開けた。



「おじゃまします…」



そっと中に入った。



「…み…お?」



寝ているはずのベッドには澪の姿がなかった。

その代わり、点滴が引き抜かれたように落ちていた。



「澪っ!」



俺はその時、澪は屋上にいると思った。

なぜか分からないけどそんな気がした。

そして屋上に向かって走った。