「玲次が悪いんだから澪ちゃんが謝ることないのよ。はい、上脱いで」



そう言って澪ちゃんの洋服を脱がせた。

すると、わき腹のところに最近付いたような大きなあざがあった。

洋服で見えないところにだけ、ところどころ治りかけのあざもあった。



「…澪ちゃん、ここどうしたの?」



私がわき腹を指差してそう聞くと、澪ちゃんは一度ビクッと肩を揺らした。



「あ、えっと…この前階段で転んじゃったの」



澪ちゃんが必死にわき腹を手で隠しながらそう言った。

そういえば前にも玲次が言ってたわ。

澪ちゃんの腕にあざがあったって。



「そうなの…」



階段で転んだくらいじゃこんなあざなんて出来ないわ。

これはきっと…



「着替え持ってきた!!」



そこに玲次が着替えを持って戻ってきた。



「ありがとう。じゃあ澪ちゃんこれに着替えて」



「うん。おばさんも玲次もありがと」



そう言って着替える澪ちゃんを見ながら、お父さんに相談してみようと思った。