「玲次君はあたしを助けてくれたんです」
「おい!余計なことは言うな!」
俺がそう言っても澪は話すのをやめなかった。
「だから、玲次君を怒らないで」
目をうるうるさせて母さんに頼んでいた。
そんな澪を見ていると調子が狂う。
なんなんだ?
どうしたんだ?俺。
すると母さんは澪の頭を撫でて言った。
「大丈夫よ。怒らないわ」
そう言うと澪はの表情は、ぱあっと明るくなって笑った。
「それより…今度うちに遊びに来ない?」
「え?」
母さんがいきなりそんなことを言った。
澪もきょとんとしている。
「か、母さん!何言ってんだよ!」
俺は必死に母さんの肩を揺すった。
母さんは俺の手を掴んで俺を見た。
そしてもう一度澪を見て言った。

