俺はいろんな場所を探した。

でも澪は見当たらない。



「くっそ。どこに行ったんだ」



そしてふと思った。

あそこなら…と。

俺は職員室に寄ってある部屋の鍵を借りた。



「澪…今行くからな」



そう行って調理室の奥にある準備室に向かった。

準備室の鍵を開けて中に入ると案の定澪がいた。

椅子の上に小さく体を丸めて…。



「澪っ!!」



俺が叫ぶのと同時に澪が俺に抱きついた。



「玲次っ!!」



澪の体は冷たかった。

怖かったよな。

こんな暗い部屋の中で。

俺は澪の背中に優しく腕を回した。



「…良かった。無事で」



そう言うと澪はさらに強く俺に抱きついた。