「おい、圭!」



俺がサッカーのパスの練習をしてると、向こうから走ってくる春斗に呼ばれた。

確か今日春斗は担任に呼ばれてるから遅れるって言ってたな。



「おぉ!早く練習するぞ~!」



俺がそう言いながら手を上げると春斗は焦った感じで言った。



「葉月ちゃんがお前を呼んでる」



そう言った春斗の指差す方を見ると葉月ちゃんがいた。

葉月ちゃんが…俺に?

不思議に思うと春斗が口を開いた。



「澪ちゃんがいなくなったって…」



それを聞いて俺は急いで春斗と葉月ちゃんのところに向かった。



「高岡先輩!澪がっ!!」



慌てている葉月ちゃんを落ち着かせて事情を聞いた。

そして葉月ちゃんを春斗に任せて俺はある人を探した。

昨日返事が返って来なかったあの人を…。