「玲次、自販でイチゴミルク買って来て」



生徒会の仕事をしていると、会長が俺に言ってきた。

くそっ、自分で行きゃいいのに。

そう思いながらもしぶしぶ立ち上がって自販に買いに行く。

全く、俺だけ1年だからってヒイキしやがって。




「お前も好きな飲み物買って来い。20分くらい戻ってこなくていーぞ~」



そう言って、俺に1000円札を渡してきた。

まぁ、きっとこういう理由をつけて俺に息抜きして来いと言っているのだろう。

そういう分かりにくい優しさの会長は嫌いじゃない。

むしろ好きだ。

あっ!も、もちろん男としてだぞ!



2階の渡り廊下を歩いているときだった。

ふと窓から下を見ると、澪と葉月がいた。

そういえば今日は部活だって朝言ってたっけ。

俺は近くにあったロッカーの上から誰か忘れたであろうプリントを頂戴してクシャっと丸めた。

そして窓を開けて澪の頭めがけて投げた。