え~、わたくし、佐伯澪は今非常に困っております。



「ねぇ~ナンパ待ちだったんでしょ~?」



「ほ、ホントに友達と来てて…」



「またまたぁ~演技だってバレバレだよ」



いやいや、演技じゃないです!

こんな演技うまかったら演劇部に入ってますから!!

そう思いながらどうやって先輩達のとこに戻ろうか考えていた。

その時、



「俺が先だ!」



「違う!俺だ!」



遠くからそんな声が聞こえてきた。

玲次と、高岡先輩がすごい勢いで走ってきている。

競争でもしてるのかな?

そう思っているうちにすぐ傍まで来ていた。



「「コイツ(この子)俺のツレなんで!!!」」



見事に2人の息が揃った。

その迫力に負けたナンパのお兄さん達はしぶしぶどっかに行った。

それにしても…。



「なんか2人って仲良さそうだね!」



喧嘩するほど仲がいいって言うし。

あ、あたしと玲次は例外だけど。

そう思って2人に言うと、



「「仲良くないっ!!!」」



とまた2人の声が揃ったのを聞いて、あたしは大笑いした。

結局その後は5人で遊んだ。

なかなか楽しい1日だった。