2013年7月



長い長い梅雨も終わりに差し掛かった7月の初め、あたしは葉月に連れられて2年生の教室の前に来ていた。

昼休みと言うこともあって人が多い。



「み、澪!おねがい、春斗先輩探して!」



「なっ!自分で探せばいいじゃん!!」



葉月があたしの後ろに隠れながら歩いている。

なんでこんなとこになっているかと言うとそれは朝にさかのぼる。



「澪~~!!!」



あたしの後ろから葉月が飛びついてきた。

いつもとは逆パターンだ。



「うおっ!どうしたの?」



そう聞くと葉月は嬉しそうに話してくれた。