「ん~これでいっか」



どうせ玲次と出かけるだけだし。

そう思ってあたしは薄いピンクのTシャツに細身のデニムを履いた。

今日は土曜日。

玲次がデートの見本を見せてくれるって言うから、しょうがなく2人で出かけることにした。

その時、ノックの音がしてドアが開いた。



「準備できたか~?」



「うん、バッチリ!」



玲次があたしの部屋に入ってきたとたん愕然とした顔をした。

え?あたしなんか変なとこあるかな?

そう思って自分の姿を鏡で見た。



「お前さぁ~デートなんだからもっと可愛らしい格好しろよ」



玲次はため息を吐きながら言った。

そう言った玲次はすこしダメージの入った黒のデニムに、白地に青のボーダーが入ったポロシャツを着ていた。

こいつ、何着ても似合うところがまたムカツク。