2013年6月



家に帰ると澪がリビングの机の上で雑誌を読んでいた。



「ただいまー」



「あ~おかえり~」



「母さんは?」



「タマゴ買い忘れたって言ってスーパー行ったよ」



雑誌を見ながら澪が答えた。

俺は1度自分の部屋に行って着替えてリビングに降りてきた。

そして、澪の後ろにあるソファに座ってテレビのリモコンに手を伸ばした。



「ねぇ、玲次」



「ん?」



その時、澪が話しかけてきた。



「男の人って、やっぱ露出が多いほうが好きなの?」



いきなりそう聞いてきた澪に俺はソファから落ちそうになった。

は?コイツ、なに言ってんだ?



「な、なんでだよ」



「この雑誌に書いてあるから」



俺は澪の読んでいる雑誌を覗いた。

そこにはパンツが見えそうなくらいギリギリのミニスカや、肩だしファッションのページだった。



「ん~人それぞれじゃねぇか?」



そう言って、リモコンでテレビを付けた。



「…先輩はこういうのがいいのかな?」



ボソッと澪がそう呟いたのを聞いて、俺は急いでテレビを消した。