キーンコーンカーンコーン



あーあ。

1時間目始まっちまった。

俺は屋上で寝そべっていた。

空を見ると俺の心の中と一緒で今にも雨が降りそうな天気だ。




澪に彼氏ができた。




昨日、寝る前にいろいろ考えていたら結局一睡も出来なった。

自分が思っていたよりもかなりダメージが大きかったみたいだ。



「あ~俺、どうしたらいいんだ」



そう独り言を言いながら目を閉じた。



「おい、失恋男!」



しばらくしてそんな声がした。

俺は目を開けた。

そこには見慣れた顔が真上にあった。



「…パンツ、見えるぞ」



俺の顔の真上に立ってたからパンツが見えそうだ、と注意したつもりだった。

でもそう言うと葉月は俺の顔を思いっきり踏もうとした。



「あっぶねぇ!!」



俺は間一髪で逃れられた。

あのまま踏まれてたらきっと鼻血ブーだったに違いない。